幽霊姫は止まれない!
失礼なことを言い放ち遠い目をするオスキャルをムスッと睨む。そんなに嫌がらなくてもいいじゃないか。
じとっと半眼になった私と、そんな私の方を頑なに見ないようにと顔を背けているオスキャル。こそこそと話していた私たちだが、そんな私たちの話を遮るようにパンパンと手を叩く音がその場に響いた。エトホーフト国の騎士団長である。彼はソードマスターでこそないものの、それに近い力を持ち騎士団長にまで成り上がった実力者だ。
「えー、リンディ国より合同訓練としてソードマスターであるオスキャル・スワルドン伯爵令息と騎士の皆さんが来てくださっている。あと、えぇっと」
「はじめまして、私はオスキャルの恋人のエヴァリンです」
「ごふっ」
にこりと、そして堂々と本名を少し弄っただけの偽名を名乗った私に、オスキャルが思い切り吹き出す。
「ちょっと、他にもっと違うのなかったんですか」
「どうせ私の顔なんて誰も知らないんだから、本名を掠っていてもバレないわよ」
こそこそとそんな会話をする私たちだが、そんな私たちに注目が集まっていることに気付き慌てて前を向いた。訝しげな表情を向けられ焦ってしまう。
じとっと半眼になった私と、そんな私の方を頑なに見ないようにと顔を背けているオスキャル。こそこそと話していた私たちだが、そんな私たちの話を遮るようにパンパンと手を叩く音がその場に響いた。エトホーフト国の騎士団長である。彼はソードマスターでこそないものの、それに近い力を持ち騎士団長にまで成り上がった実力者だ。
「えー、リンディ国より合同訓練としてソードマスターであるオスキャル・スワルドン伯爵令息と騎士の皆さんが来てくださっている。あと、えぇっと」
「はじめまして、私はオスキャルの恋人のエヴァリンです」
「ごふっ」
にこりと、そして堂々と本名を少し弄っただけの偽名を名乗った私に、オスキャルが思い切り吹き出す。
「ちょっと、他にもっと違うのなかったんですか」
「どうせ私の顔なんて誰も知らないんだから、本名を掠っていてもバレないわよ」
こそこそとそんな会話をする私たちだが、そんな私たちに注目が集まっていることに気付き慌てて前を向いた。訝しげな表情を向けられ焦ってしまう。