無口な自衛官パイロットは再会ママとベビーに溺愛急加速中!【自衛官シリーズ】
たしかに追い出されてここに来たようなものだが、ただでさえ本社のことを思い出すと胃が痛むというのに、言葉の刃に傷つけられて、胃どころか全身が痛い。
「だとしても、この先幹部としてのキャリアが控えている桜井一尉を巻き込むのはやめて。戦闘機パイロットとして超一流。隊員からは一目置かれていて人柄だって超一流。彼の足を引っ張らないで。他人の子どもを押しつけられて育てるなんて、迷惑に決まってるでしょう」
「迷惑なのは木島さんですよ」
木島の熱弁の途中、勢いよくドアが開き碧人が飛び込んできた。
きょとんとしている蓮人を抱きしめ、肩を上下させている。
ここまで走ってきたようだ。
「碧人さん……?」
思わずつぶやいた美月の声に、木島がじろりと睨み付ける。
「木島さん、営業中に騒いで、営業妨害です。お帰り下さい」
碧人は木島の前に立ち、きっぱりと告げた。
表情を消し、ただまっすぐ木島を見据えている。
「私はただ、この人に子どもを押しつけられて迷惑を受けて、足を引っ張られている桜井一尉のことを思って、代わりに」
碧人の怒りを察して、木島は慌てて弁解する。
「私のため? そんなこといつお願いしましたか? それこそ迷惑です」
「そんな……」
「それに、逆だ。美月が俺の足を引っ張ってるんじゃありません。俺が彼女の夢を潰してしまったんです。それに、俺の人柄のなにを知ってるんですか? 俺は結果的に彼女の夢を潰してしまいましたが、それと引き換えに今、俺の息子がここにいる。愛する女性が夢をあきらめて俺の子どもを産み育ててくれていた。それを心から喜んでいる俺のどこがいい人なんですか」
碧人は思いをひと息に吐き出すと、きょとんとしている蓮人の頭を優しくなでる。
その優しい眼差しに美月はホっと落ち着きを取り戻し、詰めていた息を吐き出した。
「だとしても、この先幹部としてのキャリアが控えている桜井一尉を巻き込むのはやめて。戦闘機パイロットとして超一流。隊員からは一目置かれていて人柄だって超一流。彼の足を引っ張らないで。他人の子どもを押しつけられて育てるなんて、迷惑に決まってるでしょう」
「迷惑なのは木島さんですよ」
木島の熱弁の途中、勢いよくドアが開き碧人が飛び込んできた。
きょとんとしている蓮人を抱きしめ、肩を上下させている。
ここまで走ってきたようだ。
「碧人さん……?」
思わずつぶやいた美月の声に、木島がじろりと睨み付ける。
「木島さん、営業中に騒いで、営業妨害です。お帰り下さい」
碧人は木島の前に立ち、きっぱりと告げた。
表情を消し、ただまっすぐ木島を見据えている。
「私はただ、この人に子どもを押しつけられて迷惑を受けて、足を引っ張られている桜井一尉のことを思って、代わりに」
碧人の怒りを察して、木島は慌てて弁解する。
「私のため? そんなこといつお願いしましたか? それこそ迷惑です」
「そんな……」
「それに、逆だ。美月が俺の足を引っ張ってるんじゃありません。俺が彼女の夢を潰してしまったんです。それに、俺の人柄のなにを知ってるんですか? 俺は結果的に彼女の夢を潰してしまいましたが、それと引き換えに今、俺の息子がここにいる。愛する女性が夢をあきらめて俺の子どもを産み育ててくれていた。それを心から喜んでいる俺のどこがいい人なんですか」
碧人は思いをひと息に吐き出すと、きょとんとしている蓮人の頭を優しくなでる。
その優しい眼差しに美月はホっと落ち着きを取り戻し、詰めていた息を吐き出した。