無口な自衛官パイロットは再会ママとベビーに溺愛急加速中!【自衛官シリーズ】
なにか察しているはずだが、そっとしておいてくれるその気遣いがありがたい。
ただ、後日岡崎から聞いた話では、碧人たちはあの後シフォンケーキを注文し、チョコペンで描かれたイーグルを見て盛り上がっていたそうだ。
『イーグルドライバーが食べるイーグル。写真のタイトルはそれだな』
ひとりがそう言いながら写真を撮っていたらしく、三人とも小松基地所属の航空自衛官で、少なくともひとりはイーグルドライバー。
F―15戦闘機のパイロットのようだと言っていた。
ブルーインパルスのパイロットに選ばれるほどの技術を持つ碧人なら、現在イーグルドライバーであってもおかしくない。
そしてそれは、碧人が航空自衛官としてやりがいのある道を順調に歩んでいるということだ。
「お疲れ様でした。お先です」
美月はランチタイムが終わって店が落ち着いたタイミングで仕事を終え、店を出た。
日曜日の今日は本来は休みだが、人手が足りず美月も店に出ていたのだ。
バイトは全員管理栄養士を目指していて、現在四人が二週間の病院実習中。
実習がスタートする一週間前から終了まで、なんらかの感染症に罹患して実習先の病院にウィルスを持ち込まないようバイトが禁止されているのだ。
「美月」
店を出てすぐに声をかけられて、美月はハッとし足を止めた。
「仕事は終わったのか?」
この二週間絶えず頭から離れなかった声に顔を上げると、店の角から近づいてくる碧人と目が合った。
休日なのかブラックジーンズとグレーのノーカラーのジャケットというラフなスタイル。
不安そうな表情を浮かべながらも、美月をまっすぐ見つめ近づいてくる。
「碧人先輩、どうして……」
美月は突然のことにどうしていいのかわからず、呆然と立ち尽くす。
「少し時間をもらえないか? 話がしたいんだ」
「話……あっ」
ただ、後日岡崎から聞いた話では、碧人たちはあの後シフォンケーキを注文し、チョコペンで描かれたイーグルを見て盛り上がっていたそうだ。
『イーグルドライバーが食べるイーグル。写真のタイトルはそれだな』
ひとりがそう言いながら写真を撮っていたらしく、三人とも小松基地所属の航空自衛官で、少なくともひとりはイーグルドライバー。
F―15戦闘機のパイロットのようだと言っていた。
ブルーインパルスのパイロットに選ばれるほどの技術を持つ碧人なら、現在イーグルドライバーであってもおかしくない。
そしてそれは、碧人が航空自衛官としてやりがいのある道を順調に歩んでいるということだ。
「お疲れ様でした。お先です」
美月はランチタイムが終わって店が落ち着いたタイミングで仕事を終え、店を出た。
日曜日の今日は本来は休みだが、人手が足りず美月も店に出ていたのだ。
バイトは全員管理栄養士を目指していて、現在四人が二週間の病院実習中。
実習がスタートする一週間前から終了まで、なんらかの感染症に罹患して実習先の病院にウィルスを持ち込まないようバイトが禁止されているのだ。
「美月」
店を出てすぐに声をかけられて、美月はハッとし足を止めた。
「仕事は終わったのか?」
この二週間絶えず頭から離れなかった声に顔を上げると、店の角から近づいてくる碧人と目が合った。
休日なのかブラックジーンズとグレーのノーカラーのジャケットというラフなスタイル。
不安そうな表情を浮かべながらも、美月をまっすぐ見つめ近づいてくる。
「碧人先輩、どうして……」
美月は突然のことにどうしていいのかわからず、呆然と立ち尽くす。
「少し時間をもらえないか? 話がしたいんだ」
「話……あっ」