無口な自衛官パイロットは再会ママとベビーに溺愛急加速中!【自衛官シリーズ】
外敵の脅威がある場合、できるだけ速く、且つ陸地から離れた場所でそれを抑える必要がある。
その役割を唯一果たせるのが戦闘機。
〝確実に速く〟国民の命と財産を守る。
それは戦闘機パイロットにとっての要となる言葉だと認識し、碧人は日々の業務に向き合っている。
「は? 〝乗り物図鑑〟?」
頭上から聞こえた声に碧人が顔を上げると、同僚隊員の榎本が肩を揺らし笑っていた。
「なんだよ、戦闘機に飽きて別のハンドルでも握るつもりか?」
榎本は碧人の手もとに置かれた図鑑を手に取り、ペラペラとめくる。
途端に眉を寄せた。
「破れてもテープで補修するほど読んでるって、マジで転職するのか?」
「違うよ。おい、乱暴に触るなよ」
碧人は読んでいた英会話のテキストを閉じ、榎本から乗り物図鑑を取り上げた。
それはこの間蓮人から手渡された図鑑で、表紙には落書きや折れが目立ち、補修を繰り返したページがかなりある。
美月が言うにはブルーインパルスが特集された雑誌と並ぶ、蓮人のお気に入りらしい。
保育園にも持ち込むほど夢中で、何度も見返しているというのも納得の劣化具合だ。
「俺の息子も小さい頃はこういうの、読んでたな。今じゃ野球に夢中で選手名鑑を楽しそうに読んでるよ。昔はブルーインパルスを見て大騒ぎしてたのにな。戦闘機にも興味なし。お父さんは寂しいもんだよ」
「拗ねるなよ」
大袈裟に顔をしかめる榎本に、碧人は苦笑する。
榎本とは航空大学校時代からの仲で、イーグルドライバーとして任務に就いたのも同じ時期。
当初、榎本は百里基地に配属されたが、碧人がブルーインパルスに乗り始めた頃に入れ替わりで小松に異動してきた。
現在は同じ部隊でF―15戦闘機に乗機し日本の空を守っている。
今もアラート待機室で、そろって対領空侵犯措置令が発せられた時に備えている。
その役割を唯一果たせるのが戦闘機。
〝確実に速く〟国民の命と財産を守る。
それは戦闘機パイロットにとっての要となる言葉だと認識し、碧人は日々の業務に向き合っている。
「は? 〝乗り物図鑑〟?」
頭上から聞こえた声に碧人が顔を上げると、同僚隊員の榎本が肩を揺らし笑っていた。
「なんだよ、戦闘機に飽きて別のハンドルでも握るつもりか?」
榎本は碧人の手もとに置かれた図鑑を手に取り、ペラペラとめくる。
途端に眉を寄せた。
「破れてもテープで補修するほど読んでるって、マジで転職するのか?」
「違うよ。おい、乱暴に触るなよ」
碧人は読んでいた英会話のテキストを閉じ、榎本から乗り物図鑑を取り上げた。
それはこの間蓮人から手渡された図鑑で、表紙には落書きや折れが目立ち、補修を繰り返したページがかなりある。
美月が言うにはブルーインパルスが特集された雑誌と並ぶ、蓮人のお気に入りらしい。
保育園にも持ち込むほど夢中で、何度も見返しているというのも納得の劣化具合だ。
「俺の息子も小さい頃はこういうの、読んでたな。今じゃ野球に夢中で選手名鑑を楽しそうに読んでるよ。昔はブルーインパルスを見て大騒ぎしてたのにな。戦闘機にも興味なし。お父さんは寂しいもんだよ」
「拗ねるなよ」
大袈裟に顔をしかめる榎本に、碧人は苦笑する。
榎本とは航空大学校時代からの仲で、イーグルドライバーとして任務に就いたのも同じ時期。
当初、榎本は百里基地に配属されたが、碧人がブルーインパルスに乗り始めた頃に入れ替わりで小松に異動してきた。
現在は同じ部隊でF―15戦闘機に乗機し日本の空を守っている。
今もアラート待機室で、そろって対領空侵犯措置令が発せられた時に備えている。