結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「史花のお父さんを通して、俺たちは何十年も前に出会っていたんだな」


 壮大な運命の歯車を前に言葉も出ない。
 すでに亡くなった父のパイロット姿を、優成は見ていたのだ。その〝彼〟の娘と将来、結婚するとも知らずに。

 写真の中で敬礼ポーズを決める父が笑った気がした。


「史花と俺は、このときから繋がっていたんだな」
「そうなんですね……」
「史花のお父さんが繋いでくれた出会いだ。俺は一生大事にする」
「私も」


 どちらからともなく唇が重なる。


『これはきっと運命よ』


 喜乃がふたりを引き合わせたとき、そう言っていたのを思い出した。
 たまたまフラワーアレンジメント教室で出会った喜乃の孫が優成で、その優成は史花の父と遥か昔に出会っていた。カラフルな恋の予感を花言葉に持つポピーは、ふたりの出会いを知っていたのか。

 重なる偶然は必然。それを運命と呼んでもいいだろう。

 何十年もの時を経て巡り会ったふたりの未来は、きっと約束されたもの。この出会いを大切に――。


おわり

番外編は書籍版でお楽しみくださいませ。
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