パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「人ごみに酔ってしまったみたいで。少し休めば、良くなると思います」

 私は熱くなる頬を押さえるように早口でそう言うと、新鮮な空気を胸一杯に吸い込んだ。気持ち悪さだけでなく、早まった鼓動も抑えたい。
 そんな私に、彼はペットボトルの水を差し出した。

「どうぞ」

 封の開いていないそれは、買ったばかりのようだ。周りが、ほんのり水滴で曇っている。

「いいんですか?」
「はい。飲んだら、落ち着くかと」
「でも――」

 口ごもっていると、彼がキャップを開けてこちらに差し出してきた。

「冷たいですよ」

 優しく微笑まれ、どきりと胸が鳴る。

「ありがとうございます」

 私は胸の高鳴りごまかすように、それをそっと受け取った。

 冷えた水は、本当は嬉しい。ごくごくと喉に流し込むと、気持ち悪さが少しずつ落ち着いてゆく。

 何度か水を口に運び、自分を落ち着けるようにふうと息を吐き出す。すると、彼がくすりと笑った。
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