パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
 だからこそ、百里での再会は、運命だと思った。

 最初こそ子どもがいると知り身を引きかけたが、シングルマザーだと知って目が覚めた。
 今度こそ離すものかと、千愛里の子どもたちが素直で優しいのをいいことに、彼女に会う口実を作った。
 すべてを知り、あの子たちが自分の子だと確実に分かった瞬間、彼女への感謝と愛しさがあふれ出した。

 戸惑う彼女に愛を宣言し、遠い日に憧れた千愛里との〝幸せな家族〟を手に入れるのだと自分に誓った。
 できるだけ、彼女のそばで愛を育みたい。

 そう思っていたのに、千愛里といることに夢中になりすぎるあまり、彼女の生活に支障をきたしてしまった。
 しかも、別れ際の笑顔は明らかに戸惑っていた。

 どうしたら、千愛里の戸惑いを吹き飛ばすことができるだろう。
 どうしたら、この気持ちの大きさを千愛里に伝えられるだろう。

 ――もう一度、彼女のハートを打ち抜きたい。
 伊澄は自分らしく、千愛里に愛を伝える方法を探していた。


 数日後、伊澄は百里基地航空祭実行本部を訪れていた。上官である本部長に、呼び出されたのだ。

「今年の航空祭の、節目の年の記念イベント案。お前の案が通ったぞ」
「Fー15戦闘機と、ブルーインパルスの同時飛行ですか?」
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