パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「実は――」

 私は黒木さんに話した。
 彼に告白されたこと、だけど特殊な仕事に就く彼には私や子どもたちの存在がお荷物かもしれない、彼の負担にはなりたくないと思っていること。

「今こうして来てくれたのも、彼には負担なんじゃないかって」
「千愛里ちゃんは、なにか勘違いしているみたいね」

 私の話に黒木さんはそう言って、くすりと笑った。だけど私には、彼女の言葉の意味が分からない。

「とにかく週末。彼があそこまで言うんだもの、航空祭に行ってみたら?」
「でも、子どもたちもいますし」

 小松で一度体験した、航空祭の人ごみ。あそこに幼い子どもたちを連れて行くのは不安だ。
 それに、私が行くことでまた彼の負担を増やしたりしたら。そう思うと、行きづらい。

「子どもたちなら、私が見るわよ」

 彼女はそう言うと、私に親指を立てて見せた。
 思いもよらぬ提案に、私は目を丸くする。すると、彼女は続けて言った。

「千愛里ちゃん、真っ先に子どものことを考えるのは立派よ。でも、あなただってひとりの女性なの。彼、わざわざここに来てくれたのよ? 見に行くべきよ」
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