パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「今日、空上(からあ)げじゃないっすか」

 食堂に着くと、清水がそう言って目を輝かせた。

 空上げというのは、航空自衛隊の名物料理だ。いわゆる鶏の唐揚げなのだが、航空自衛隊全体でより上を目指すという意味を込めてこの名前が付けられたらしい。

 付け合わせはさつまいものポテトサラダ。腹にガスがたまると上空で苦しいから、これは避けて別にパイロット用の補給食をもらう。

「なあ、清水」

 夕飯を美味しそうに平らげている清水に、伊澄は問いかける。

「なんですか?」
「お前は、なんで戦闘機パイロットになったんだ?」
「俺は、ブルーに憧れて航空自衛隊に入りました」

 清水はキラキラした瞳で伊澄を見る。伊澄がブルーインパルスの一員だったからだろう。

「若くしてブルーに選抜されて、かっこよくて、しかも今はプライベートでも順調な人生を歩んでる空賀三佐は俺の憧れです。一緒に飛べて、光栄です」
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