パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「伊澄、さん……」

 泣きそうになりながら彼の名を呼ぶと、ぎゅっと抱きしめられた。

「たまらない。今日はずっと、千愛里といられるんだな」

 こんなふうに近づくのは、お付き合いを承諾したあの日だけだ。あの日以降、私たちのお付き合いは束の間のおしゃべりだけだ。

 軽いスキンシップはするけれど、こんなふうに抱きしめられたり、キスをされることはない。私の恋の制約が、彼に我慢を強いてしまっている。

「ごめんなさい。私のせいで、我慢させてばかりですね」

 彼を見上げそう言うと、伊澄さんは首を横に振った。

「俺は、千愛里と一緒にいられるだけでとても嬉しい。だから、そういうふうには思わないで」
「でも――」

 言いかけた言葉は、再びのキスに飲み込まれてしまった。今度のキスは、長く甘い。

 しばらくして唇が離されたとき、思わず止めていた息を吐き出してしまった。
 恋愛初心者の私には、キスの仕方もわからない。
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