パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
 私はつくづく、人に恵まれている。
 だから、手を貸してくれた皆のために、私はこの地で、生まれてきた宝物ふたりを大切に愛しながら、生きていこうと決めた。


 茨城空港に着くと、民間航空機が一機、着陸するところだった。
 今日の仕事は、あの航空機のパイロットにブリーフィング資料を渡すところからだ。

「千愛里ちゃん、お疲れ様」

 空港の事務室で羽田から送られてきた次のフライトの資料を見直し、改めてフライト順路の天候を眺めていると、パイロットである丸部(まるべ)利久(としひさ)キャプテンに声をかけられた。

 彼は先ほど、この茨城空港に到着した便の担当機長だ。五十代半ばだそうだが若々しく、整った顔をしているのだが、それが私にはちょっとつらい。
 雰囲気は全然違うのに、彼はどことなく伊澄さんに似ているのだ。

「こちら、次のフライトのブリーフィング資料です。今日は雲が厚いみたいですね」
「そうだね。見通し悪いと困っちゃうよ」

 丸部キャプテンはそう言って笑った。
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