契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
 信号が赤になり、車が停止した時、ふと旅行代理店の広告が目に入った。

「ねぇ颯馬さん、私、新婚旅行はスイスが良いと思うんですけど、どうですか?」

 その瞬間、車がグッと揺れる。
 颯馬がブレーキをさらに踏み込んだようだ。

 驚いて颯馬を見ると、彼も茉莉花を見つめていた。

「だ、大丈夫ですか?」
「茉莉花さん……そういう可愛いことは運転中でなく、家に帰ってからお願いします」

 口元を押さえながら少しだけ顔を赤らめている颯馬を見た茉莉花は、同じように顔を赤らめる。

「あの……つい、申し訳ないです」

 と小声でもごもごと答えると、そっと顎を持ち上げられた。

 そのまま茉莉花の唇に、ほんの一瞬だけ颯馬の唇が当たる。


 二人は同時に笑い出すと、そのまま車は発進した。


 いつまでも二人の楽しそうな声は絶えなかった。


【完】


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