シンママ派遣社員とITコンサルの美味しい関係
第五話「ランチタイム」
昼休みの時間が近づき、美咲は資料を整理しながら、流通インダストリー部のスケジュールを確認していた。美咲は、スタイルコネクトのプロジェクトのステアリングコミッティーに着目する。
ステアリングコミッティーのミーティングは参加者も多い、早めに日程を決める必要がある。
美咲は、瀬尾亮介のスケジュール調整をするため、直接話をしに彼のデスクへ向かった。
「瀬尾さん、再来週のステアリングミーティングの候補日を出したいんですが、15日の午前は可能ですか?」
瀬尾がカレンダーを確認しながら、ふと時計を見る。
「……もう昼ですね。佐伯さん、ランチ行きました?」
「いえ、これからです」
「なら、一緒に行きませんか? ミーティングの調整もその場で詰められると思うので」
美咲は少し驚いたが、確かにその方が早い。
「では、ご一緒させていただきます」
二人はエレベーターに乗り、社内のカフェテリアへ向かった。
席に座ると、それぞれバッグからお弁当を取り出す。
美咲の弁当は、大翔のために作ったものの余りを詰めた簡単なもの。
一方、瀬尾が取り出した弁当箱には、驚くほど彩りよく整えられた料理が並んでいた。
「……すごいですね、それ」
思わず美咲が感嘆すると、瀬尾は少し得意げに笑う。
「趣味で作ってるんです。料理、好きなので」
「趣味の域を超えてる気がしますけど……。これもご自分で料理されたんですか?」
「ええ。手作りのローストビーフです。時間がかかるので、週末に作るんですよ」
「へぇ……。本格的ですね」
「佐伯さんも、お弁当作るんですね」
「まあ、ほぼ息子用ですけどね。子どもが好きなものばかりになっちゃって、自分の分は適当になりがちです」
「お子さんがいるんですね」
「ええ、小学一年生の男の子が」
瀬尾は少し驚いたように目を見開いたが、すぐに納得したように頷いた。
美咲は、仕事では常にクールで合理的な瀬尾の、こんな一面を見たのは初めてだった。
そして、思ったよりも会話が弾むことに気づき、少しだけ驚いていた。
こうして、美咲と瀬尾の間に、仕事を超えた会話が少しずつ増えていった。
ステアリングコミッティーのミーティングは参加者も多い、早めに日程を決める必要がある。
美咲は、瀬尾亮介のスケジュール調整をするため、直接話をしに彼のデスクへ向かった。
「瀬尾さん、再来週のステアリングミーティングの候補日を出したいんですが、15日の午前は可能ですか?」
瀬尾がカレンダーを確認しながら、ふと時計を見る。
「……もう昼ですね。佐伯さん、ランチ行きました?」
「いえ、これからです」
「なら、一緒に行きませんか? ミーティングの調整もその場で詰められると思うので」
美咲は少し驚いたが、確かにその方が早い。
「では、ご一緒させていただきます」
二人はエレベーターに乗り、社内のカフェテリアへ向かった。
席に座ると、それぞれバッグからお弁当を取り出す。
美咲の弁当は、大翔のために作ったものの余りを詰めた簡単なもの。
一方、瀬尾が取り出した弁当箱には、驚くほど彩りよく整えられた料理が並んでいた。
「……すごいですね、それ」
思わず美咲が感嘆すると、瀬尾は少し得意げに笑う。
「趣味で作ってるんです。料理、好きなので」
「趣味の域を超えてる気がしますけど……。これもご自分で料理されたんですか?」
「ええ。手作りのローストビーフです。時間がかかるので、週末に作るんですよ」
「へぇ……。本格的ですね」
「佐伯さんも、お弁当作るんですね」
「まあ、ほぼ息子用ですけどね。子どもが好きなものばかりになっちゃって、自分の分は適当になりがちです」
「お子さんがいるんですね」
「ええ、小学一年生の男の子が」
瀬尾は少し驚いたように目を見開いたが、すぐに納得したように頷いた。
美咲は、仕事では常にクールで合理的な瀬尾の、こんな一面を見たのは初めてだった。
そして、思ったよりも会話が弾むことに気づき、少しだけ驚いていた。
こうして、美咲と瀬尾の間に、仕事を超えた会話が少しずつ増えていった。