いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
 綺麗な所作で朝食を食べていた彼は、麻衣子の視線に気づいたようでフォークをテーブルに置く。

「あの、さっき言っていたことなんだけど……ずっと一緒にいようって。その……」

 プロポーズと思っていいの? そう聞きたいけれど躊躇ってしまい続きが出てこない。

「どうかしたのか?」

 裕斗は怪訝そうな顔をしていたけれど、すぐに麻衣子の言いたいことに気づいたようだった。

「俺の本心だよ。プロポーズはもっと思い出に残るようなロマンチックなところにしようと考えていたのに、気持ちが抑えられなくなった」
「裕斗さん……」

 麻衣子にとって裕斗と過ごす時間のどれもが大切な思い出だ。

 ロマンチックなシチュエーションよりも、本心からの言葉が何よりもうれしいのだ。

「ありがとう」

 この幸せがずっと続きますように。そう願わずにはいられなかった。

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