いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
(どうしよう……自動車保険でなんとかなるものなのかな?)
今まで交通事故の対応の経験なんてしたことがないから、まずは何をすればいいのかすら思いつかない。
絵麻と同じように途方に暮れるが、なんとか気持ちを奮い立たせる。
(私まで落ち込んでいる場合じゃない。まずはできることをしなくちゃ)
麻衣子は気を取り直して、絵麻を見つめる。
「賠償については、知り合いの弁護士に相談してみるね。今はお母さんのお見舞いに行こう。怪我をして滅入っているだろうし、早く顔を出したいから」
「うん、そうだね」
絵麻がほっとしたのか笑顔になった。
「お姉ちゃんに弁護士の知り合いがいるとは知らなかった。留学先で出会ったの?」
「違うよ。以前の職場で知り合ったの」
と言っても、プライベートの相談ができるほど親しい訳ではないから、今回の件の交渉を頼むとしたら、正式に依頼をしなくてはならないだろう。
でも本当のことを言ったら、絵麻の不安は晴れないだろうから、詳しくは言わないでおく。
(お見舞いの後に、連絡をしてみよう)