いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
ロンドンから特急電車で四十分ほどの郊外に、麻衣子が留学している大学がある。日本の学校では見られないほど広大で自然を感じるキャンパスだ。
併設された寮では、数百人の学生が生活をしている。
麻衣子の部屋は一人用で、六畳サイズの室内に、ベッドと机とチェストが配され、シャワーとトイレがついている。
留学生のクラスメイトは、殺風景で設備が貧弱だと不満を零していたけれど、麻衣子は満足していた。
麻衣子は一年間の専門コースで、花飾学と園芸学について、座学と実践を繰り返して学ぶ。
ブリティッシュスタイルのフラワーアレンジは、自然美を意識したものだ。グリーンを多く使いナチュラルテイストに仕上げる。庭に咲く花のように、左右非対称にけれど調和がとれるようにまとめていく。それらを決められた手順で行うのだ。更に流行を意識する
ことも大切らしい。
授業は座学も実践も英語で進められるから、聞き逃さないようにするだけでも必死だ。
寮に帰ってから復習をしないと、とてもじゃないがついていけない。その点だけでも他の生徒に比べて不利で苦労はあるが、知識が身に着くのを実感するのはやりがいがあり楽しかった。
(好きな勉強に集中できるなんて、最高の環境だもの)