まだ誰も知らない恋を始めよう
ダニエルとレディ・アリアのマッカーシーの力を持ってしても、父のお膝元であるオフィスフロアで働く誰からも、メイトリクスである証拠は見つからなかった、って事か?
─ ホテルには、居なかったって事?
「今日は休みだったり、外に出ていた者も居たから、全員を確認出来た訳では無いし、後は現場のスタッフだが、その可能性は低いからな」
父は淡々と語るが、俺はそんなに落ち着いていられなくなった。
ホテルでないなら、この家か?
メイトリクスは国外へ逃亡したんじゃなくて、国内の、王都の、それも、この家に入り込んでいた、って事か!?
まさか母が!? そんな訳無いだろ!
そうだ、俺にはメイトリクスの臭いが残っていたはずだ。
─ 魔法学院のオルから、俺には魔法を掛けたメイトリクスの魔力の臭いが残っている、と言われた
─ それだろう? 父さんにも彼女にも、それが移ったんだ
「いや、レディ・アリアははっきり言った。
自分は魔力持ちではないので、その力を認識する事は無い。
この悪臭は魔力ではなく、本人の魂の匂いだとな」
あいつの魔力の臭いが俺からダニエルに移ったんじゃないのか……
─ ホテルには、居なかったって事?
「今日は休みだったり、外に出ていた者も居たから、全員を確認出来た訳では無いし、後は現場のスタッフだが、その可能性は低いからな」
父は淡々と語るが、俺はそんなに落ち着いていられなくなった。
ホテルでないなら、この家か?
メイトリクスは国外へ逃亡したんじゃなくて、国内の、王都の、それも、この家に入り込んでいた、って事か!?
まさか母が!? そんな訳無いだろ!
そうだ、俺にはメイトリクスの臭いが残っていたはずだ。
─ 魔法学院のオルから、俺には魔法を掛けたメイトリクスの魔力の臭いが残っている、と言われた
─ それだろう? 父さんにも彼女にも、それが移ったんだ
「いや、レディ・アリアははっきり言った。
自分は魔力持ちではないので、その力を認識する事は無い。
この悪臭は魔力ではなく、本人の魂の匂いだとな」
あいつの魔力の臭いが俺からダニエルに移ったんじゃないのか……