まだ誰も知らない恋を始めよう
あぁ、それはそうでしょうね、と言いたいが、言い方を間違えると爆発されそうな危うさに無言で通した。
「名前と年齢と勤務先しか知らなくて、家の事も親の事も何も話さなかったのに、結婚を承諾してくれて、嬉しかったなぁ。
それで今夜は身内だけの夕食会があるだろう?
それに彼女を連れてきたんだ、僕の目の色のドレスも贈ってね」
「……そうなんですね、おめでとうございます」
「ありがとう、君も喜んでくれるんだ」
「え、えぇ、それはもちろん……」
そう答えると、どこか不穏な雰囲気を漂わせながらロジャーが1歩わたしに近付いた。
言葉だけ聞いてると親しげだけど、彼の目付きがそれを裏切っている。
全然笑ってないのだ。
「あのさ、君は何なの?
どうして、こんなに早く来たの?
いや、そもそも身内だけの、って聞いてたのに、どうして他人の君達が来た?」
大きな声を出された訳じゃない。
だけど、ロジャーは今や、わたしには不快感を隠さずに言葉をぶつけ始めた。
どうしてなの、彼は明らかにわたしに対して怒りを持ち始めてて、それが分かるのに、ロジャーの心が読めない!
まさか、まさか……
「名前と年齢と勤務先しか知らなくて、家の事も親の事も何も話さなかったのに、結婚を承諾してくれて、嬉しかったなぁ。
それで今夜は身内だけの夕食会があるだろう?
それに彼女を連れてきたんだ、僕の目の色のドレスも贈ってね」
「……そうなんですね、おめでとうございます」
「ありがとう、君も喜んでくれるんだ」
「え、えぇ、それはもちろん……」
そう答えると、どこか不穏な雰囲気を漂わせながらロジャーが1歩わたしに近付いた。
言葉だけ聞いてると親しげだけど、彼の目付きがそれを裏切っている。
全然笑ってないのだ。
「あのさ、君は何なの?
どうして、こんなに早く来たの?
いや、そもそも身内だけの、って聞いてたのに、どうして他人の君達が来た?」
大きな声を出された訳じゃない。
だけど、ロジャーは今や、わたしには不快感を隠さずに言葉をぶつけ始めた。
どうしてなの、彼は明らかにわたしに対して怒りを持ち始めてて、それが分かるのに、ロジャーの心が読めない!
まさか、まさか……