まだ誰も知らない恋を始めよう
19 本当の色を見せてくれた彼女
小さな女の子に向かって、『人殺し』なんて罵る奴は人間じゃない。
少なくとも、俺はそう思ってる。
人の心を持たないニールなんかに、ダニエルは何だかんだと傷付けられて、今もそれを抱えている彼女を見ていると、本当にやりきれなくて悔しくて。
彼女が心に受けた傷は、今の俺では癒せないのは分かっているけど。
思わず、忘れてしまえ、と彼女を抱きしめた。
ダニエルには
「大丈夫だ、吹っ切ったから、貴方に話せた」と言われたけど、俺は彼女を離せなかった。
小柄なダニエルの背中に回した手をそのままにしたら余計な力が入って、彼女を潰してしまうかも、と思い。
持て余した手で幼児をあやすみたいに背中を叩いても、ダニエルは怒らずに、そのままで居てくれた。
「貴方には話せなくて、隠していた事があるの。
勢いで、このまま話しちゃう。
まずは、これがニールの言う、光る目で。
わたしの本当の色」
ダニエルはそう言いながら、ゆっくり離れて(今回は突き飛ばされなかった)俺を見上げて。
これまでは家でも大学でも、俺の前では1度も取らなかった眼鏡を外して、本当の瞳を見せてくれた。
その『本当の瞳』を見た時、その瞳の色があまりにも綺麗で、俺は一瞬息が止まった。
「フィニアス? 」
目を大きく見開いた俺に、不審に思ったダニエルが呼びかける。
少なくとも、俺はそう思ってる。
人の心を持たないニールなんかに、ダニエルは何だかんだと傷付けられて、今もそれを抱えている彼女を見ていると、本当にやりきれなくて悔しくて。
彼女が心に受けた傷は、今の俺では癒せないのは分かっているけど。
思わず、忘れてしまえ、と彼女を抱きしめた。
ダニエルには
「大丈夫だ、吹っ切ったから、貴方に話せた」と言われたけど、俺は彼女を離せなかった。
小柄なダニエルの背中に回した手をそのままにしたら余計な力が入って、彼女を潰してしまうかも、と思い。
持て余した手で幼児をあやすみたいに背中を叩いても、ダニエルは怒らずに、そのままで居てくれた。
「貴方には話せなくて、隠していた事があるの。
勢いで、このまま話しちゃう。
まずは、これがニールの言う、光る目で。
わたしの本当の色」
ダニエルはそう言いながら、ゆっくり離れて(今回は突き飛ばされなかった)俺を見上げて。
これまでは家でも大学でも、俺の前では1度も取らなかった眼鏡を外して、本当の瞳を見せてくれた。
その『本当の瞳』を見た時、その瞳の色があまりにも綺麗で、俺は一瞬息が止まった。
「フィニアス? 」
目を大きく見開いた俺に、不審に思ったダニエルが呼びかける。