新海に咲く愛

翌日、海斗は再び警察官・山崎に相談した。

「本人から助けを求められなくても……何とかしてあげたいんだ。」

山崎は少し考え込んだ後、答えた。

「まずは証拠だな。その痣とか様子とか……何かしら証拠になるものを集めるしかない。そして本人が安全な場所へ逃げられる準備も必要だ。」

その言葉に海斗は頷いた。
そして次の日から、レッスン中やプールサイドで奈緒と接する中で、小さな変化や異常に気づくたび、それを記録するようになった。

彼女自身が助けを求められないなら、自分が動くしかない――そう強く思ったからだ。