新海に咲く愛
それから数年後――





公園ではしゃぐ咲の姿。

それを見守る奈緒と海斗。
咲は元気いっぱいで遊び回り、その笑顔には二人への感謝や愛情が詰まっているようだった。

「パパ! ママ! 見て!」

ブランコで勢いよく揺れる咲。
その声に二人は微笑みながら手を振った。

「あんなに元気になっちゃって……」

奈緒が少し呆れたようにつぶやくと、海斗は肩をすくめながら答えた。

「奈緒譲りだろ? 俺にはあんな体力ないぞ。」

その言葉に奈緒は思わず笑い出した。

「そうかもしれませんね。」

夕暮れ時、公園から帰る道すがら、咲の手を握りながら三人で歩く姿には穏やかな空気しか流れていなかった。


過去の苦難や悲しみ――それらすべてが今この瞬間の幸せへと繋がっていることを二人は深く感じていた。

「これからもずっと一緒ですね。」

そう呟いた奈緒に対して、海斗は力強く頷き、

「当たり前だろ」と答えた。


そして三人は手を繋ぎ、新しい未来へ向けて歩き出した――永遠の絆で結ばれながら。
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