内緒でママになったのに、溺愛に目覚めた御曹司から逃れられない運命でした。
「さあ、なにして遊ぼうか?」
「しゃぼんだま!」
お出かけグッズの中からシャボン玉の容器を取り出し、ふたりは芝生へ歩いて行った。
ストローで息をふうっと吹き出すと、いくつもの泡が空へ飛んでいく。
――なんて幸せな光景なのだろう。
その後も、蒼佑と藍里はボールを投げ合ったり花を摘んだり、大いに遊んだ。
蒼佑に手を引かれながら、公園で一番人気の複合型のアスレッチにも挑戦した。
「ママ〜!」
「璃子~!」
藍里はアスレチックの頂上から叫ぶ璃子に手を振り返した。
蒼佑と璃子は順番が回ってくると、クルクルと長い滑り台を一緒に滑り下りる。
無事に地面に到着すると、滑り台からぴょんとジャンプし藍里のもとへ駆け寄る。
「えへへ!」
満足そうに藍里に抱き着く璃子は本当に楽しそうだった。そんな璃子を見て、藍里と蒼佑も自然と笑みがこぼれる。
親子三人、ひたすら穏やかな時間が流れていた。