キミと桜を両手に持つ

 思わずしがみついている腕に力を入れて彼に密着すると、さらに奥へと硬く張り詰めた欲望が奥までめり込んでくるのを感じる。

 「やぁ…だ、だめ……そこは……」

 「凛桜、気持ちいい?いいよ、何度でもイって……」

 そう言いながら私の弱いところを何度も執拗に刺激してくる。

 私の甘い啼き声と彼の低く切ない喘ぎ声が浴室にこだます。浴室は先ほどからシャワーのノズルから吹き出る水飛沫とお湯の湯気で湿気がすごくて、長い髪は顔や首にへばりついて、汗なのかそれとも水飛沫なのか水滴が肌の表面をつっと流れ落ちる。

 彼は私の濡れた体が滑り落ちないようにしっかりと抱きかかえると、さらに壁に押し付けて激しく奥へと突き上げた。毎日抱かれている体は彼を奥まで容易に受け入れてあっという間に絶頂に達する。

 「ああ……凛桜、すごく締まって気持ちいい……。はあッ……イきそう……」

 彼は苦し気に喘いで歯を食いしばると私の首元に額を押し付けた。

 「……一樹さん、好き……愛してる」

 白濁する意識の中で必死に彼にしがみついた。彼ほど愛情深くて優しくて包容力のある男性を知らない。そんな彼が私をこんなにも愛してくれる。

 長い人生、色々な出会いがある。ただすれ違うだけの出会いもあれば魂を揺るがすほど大きな出会いもある。そんな大きな出会いは一生に一度あるかないか。もしそんな出会いがあったとしたらきっとそれは運命だと思う。私はこの運命を絶対に失いたくない。

 顔を上げた彼は優しく微笑んで私を見た。その瞳は私への愛情で溢れている。

 「俺も凛桜を愛してる」


 この夜、私と彼は何度も愛を確かめ合った。この先どんな困難に直面しても一緒に乗り越えられる強さをお互いが持てる事を切に願いながら──…
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