大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「お父さま、大丈夫ですか?」
 セシリアが心配して、水の入ったグラスを父親へと手渡す。
「あ、あぁ……ありがとう、セシリア……はぁ……」
 公爵がじろりと夫人を睨んだが、睨まれた本人はツンとすましている。
「そういうことみたいよ、セシリア」
 こそっとエレノアがささやいたので「わかりました」と答える。
 昼食が終われば砂糖作りの再開だ。甘いにおいが建物の中に充満し始め、子どもたちの顔もどことなく嬉しそう。
 だが、幼い子たちはお腹もいっぱいになったのか、うつらうつらとし始める。そんな子どもたちを寝かしつけるのは最年長のキャシーの役目。
 残された子どもたちは、砂糖ができあがるのを今か今かと待っていた。
「そろそろいいかしら?」
 昨日と同じように黒い塊ができたところで、鍋を火から下ろす。
< 104 / 231 >

この作品をシェア

pagetop