大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「セシリア、しっ……」
「お嬢さんたち、なかなか面白い。こちらの大きいお嬢さんは……風の精霊に愛されている。これほどまで清らかな魔力……初めてだよ。それよりもこちらの小さいお嬢さん」
 モリスの燃えるような目が、セシリアの顔をのぞき込んでくる。
「なかなか面白い目を持っているね。だけど、精霊は……」
「セシリアは七歳なので、精霊との契約はまだです」
「なるほどなるほど、小さなお嬢さんはセシリアという名前ね」 
「お初にお目にかかります、賢者モリス様。わたくしはエレノア・ケアードです」
 エレノアの言葉に、モリスはひくっとこめかみを動かした。
「エレノアは、私を賢者だと言うんだね?」
「はい。モリス様の周りには、四種類の精霊がおりますから。風火地水、四属性すべての精霊と契約をされているわけですよね? そのようなことが可能なのは、賢者と呼ばれる者……」
「さすが、アッシュクロフのケアード公爵の娘だね。だけど、私のことはモリスでいいよ。モリス様っていう柄じゃないんだ」
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