大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 だがそれも卒業するまでの間だと思って我慢していた。学園を卒業すればジェラルドとイライザの接点はなくなるし、他の生徒会役員もそう。きっと彼らは婚約者の元に戻るはずだ。
 ジェラルドに対する不信感は拭えないが、王太子妃としてこの国を支えていく。すべてはこの国のために。
 そう思って、卒業式の日を迎え、パーティーにも出席した。
 その結果、あんなことになるとは思ってもいなかった。
 いや、エレノアとの婚約はジェラルドが望んだことだから、その彼がエレノアに興味をなくせば、婚約などなかったことにされるのだ。
 大勢の人の前で婚約解消を突きつけられたときは、悲しいのか、悔しいのか、よくわからなかった。
 もしかしたら、心のどこかにおごり高ぶる気持ちがあって、それを見透かされていたのかもしれない。そう、反省する気持ちもどこかにあった。
 何が正しくて、何が悪かったのか、今までの記憶が荒波のように蘇ってエレノアを呑み込んでいく。
 ただ呆然と、しかしその心情を周囲に読み取られないように、しっかりと二本の足で立っていた。少しでも気を抜けば、倒れそうだった。
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