大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 自然とコンスタッドが腕を差し出し、エレノアは少しだけ躊躇ってからそれを取った。
「ほら、おれたちも行くぞ。いつも、さとうきび畑に行っていると聞いたが?」
 ぶっきらぼうに言いながらも、シオンは手を出してきた。
「だから。おまえはこの手を取るんだよ。おれと手を繋げ。迷子になったら困るだろ?」
「ここはセシリアもよく知っている場所だから迷子にはなりません」
「セシリア様。こういうときは手を取ってください」
 アニーがぼそりと耳元でささやく。
 じっとシオンの手を五秒くらい見つめてから、その手を掴んだ。いつも繋いでいるエレノアの手とは違う手で、少しだけ変な感じがした。
「な、なんだよ」
 変な感じの原因を探るために繋いだ手を見ていたら、焦ったようにシオンが声をかけてきた。
「いえ。お姉さまと違うなって、そう思っただけです。シオンさま、いきましょう。さとうきび畑に案内します」
 外に出ると、朝のさわやかな風が頬をなでた。
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