大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 それでセシリアの狙いを理解したようだ。
「なるほど」と呟いたシオンが指をパチンと鳴らすと、一本のサトウキビが根元から切り離され、二十センチほどの長さに切断された。
「シオンさま、すごいです。お父さまもお姉さまも、さとうきびを切るのは魔法の種類が違うからなんとかと言って、いっぱいはできないって言うんです」
「なるほどな。だが、あの公爵の魔力なら、ここのさとうきびを全部刈り取れると思うぞ?」
「ええ? そうなんですか?」
「公爵は、特に攻撃型の魔法を得意とするだろ? だから、かまいたちみたいな風をびゅっと吹かせれば、ここはあっという間に刈り取れる」
 だが初めてさとうきび畑を訪れた日、オリバーは一本のさとうきびを切っただけでふらふらして、ケビンに支えてもらっていた。多少、わざとらしさは感じられたが。
「ん~。それって、公爵がそれをできることを悟られないようにした演技じゃないのか? だって、それがわかれば公爵一人がいれば、必要なさとうきびは全部刈り取れるわけだよな? だけど、ここの人たちは仕事がほしい。その人たちのやる気を考えたらってことじゃないのか? わからんけど」
< 169 / 231 >

この作品をシェア

pagetop