大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「遅かれ早かれ、粗悪品、模倣品は出回るものだと思っています」
 エレノアの言葉に、セシリアも同意見だった。
 砂糖によってもたらされる利益を知った者はそれ真似をし始める。
「だが、砂糖の原料はさとうきびだろう? あの植物が生えている場所を、私は他に知らない」
「はい。ですが、さとうきび以外のものからでも砂糖を作ることは可能です。他の人がそれに気づいて砂糖を作ることを、わたくしたちは止めるつもりもありませんし……」
「君は、それでいいのか?」
「はい。わたくしたちは砂糖を独占したいわけではありませんから。安くて美味しいものが出回るのであれば、それは消費者にとって、喜ばしいことではありませんか?」
 エレノアの言葉にコンスタッドは唸りながら考え込んでいる。
「それでも、偽物や粗悪品というものは許せませんね。わたくしが心配しているのはそれだけです」
 エレノアの砂糖に対する熱い思いが伝わってきた。そして民を思う心も。
 そうやって街を行く人々に視線を向けながら、教会のほうを目指す。
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