大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 ケアード姉妹から熱い視線を向けられたシオンは、照れ隠しのつもりなのか顔を背けて「ありがとう」と答える。
「あと、シオンさま。お土産も持って帰ってくださいね。黒いお砂糖と『さとう氷』です。硬いお砂糖は、シオンさまが次、こちらに来るまでには作っておきます。また、来ますよね?」
 シオンに尋ねたのに、答えたのはコンスタッドだった。
「セシリア嬢、すぐにまた来るよ。ケアード公爵とは、さとうきび事業の件について正式に契約をする必要があるからね。今はまだ、仮契約の段階だから。それに……」
 そこでコンスタッドは、エレノアのほうに顔を向けたが、それに気づいたエレノアはわざと反対方向に視線を逸らした。
「次は、もう少しゆっくりさせてもらうよ」
 そう言ったコンスタッドは、しつこいくらいにエレノアを視線で追っていた。
 そして次の日――。
「ケアード公爵。とても有意義な時間を過ごさせていただきました。何かありましたら、私たちを頼ってください」
 コンスタッドが父親と熱く握手を交わすものの、父親は複雑な表情をしていた。
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