大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「お父さま、すごいです」
 感心したセシリアはパチパチと拍手する。
「もしかして……お父さまがいたら、さとうきびを収穫するのが楽になるのでは?」
「おいおいセシリア。私ももう若くはないんだ。それに今の魔法を、ここにあるさとうきび全部に使おうとしたら……魔力が枯渇して私は倒れてしまうかもしれない……」
 よろよろと今にも倒れそうな演技をしたところを、ケビンが公爵の身体を支えた。
「そうなると……やはり、さとうきびを収穫してくれる人が必要ですよね」
「そうね、セシリアの言うとおり。わたくしの風魔法を使っても、一日に数本くらいが限度ね。まだ、鎌で刈り取ったほうが多いと思うわ」
「今も、お父さまが魔法を使わず、最初からケビンが鎌で切ってくれればよかったのでは……?」
 セシリアがぼそっと言うと「お父様はあなたたちにかっこいいところを見せたかったのよ」と母親が父親には聞こえぬよう、小さな声で答えた。
「ふぅ……それでこの切ったさとうきびは、どうしたらいいのかな?」
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