大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「だが、この味は魅力的だ。これを使えば、料理の幅も広がるだろう。問題は、これをどうやって周知させるかだな……」
 父親が腕を組んで、うーん、うーんと唸っているのは、真剣に考えているからだ。
 だが彼が言うように、フェルトンの街の人はさとうきびの有益性を知らない。
「景観のために刈るとか、そういった回りくどいことはやめましょう」
 そう言ったエレノアに視線が集まる。
「これを食べてもらえばいいのよ。この味は人を虜にするわよ」
 セシリアの言葉に呼応するかのように、ざわわと風が吹いて、さとうきびを揺らした。

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