大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 いくつかさとうきびを刈り取って布袋へと詰め込んだ後、領主館へと戻った。
 昼食を済ませ、商会館にいる商会長らに会いにいく。商会館とはフェルトンの街で商売をしている者たちのアジトのような場所。ファンタジー小説であればギルドと呼ばれるのかもしれない。とにかくこの商会館に足を運べば、フェルトンの街で誰がどのような商売をしているのかがわかるし、仕事を探している者も把握できるとのこと。
 それをとりまとめているのが商会長で、さらに商会長は商売人の税をまとめて代表に納めている。
 ――というのをケアード公爵は、過去の資料から把握している。
 商会館に向かうのに、華美な衣装は向いていない。だが、あまりにもみすぼらしい格好では舐められてしまう。
 そういった考えもあり、セシリアはエレノアが選んだふんわりとしたエプロンワンピース姿だ。水色のワンピースに白いエプロンが、おとぎ話に出てくるような妖精のように愛らしい。
 エレノアも同じ色のエプロンワンピースだが、着る者がかわると雰囲気はがらりとかわる。花売りの町娘のような姿に、エレノアは鏡の前でくるりと一回転する。
 商会長は領主館に来ると言ったらしいが、ケアード公爵らが向かうということで折り合いがついている。しかし、そこにエレノアとセシリアも同伴するとは思ってもいないだろう。
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