大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
フェルトンの街。さとうきびがありコーヒーもある。
(誰がこんな設定にしたのかしら? でも『こどいや』の制作関係者には感謝だわ)
残念なことに、フェルトンの街の人はそれをうまく生かせていない。
(苦いお茶と言われてしまうのはもったいないわね。きっと焙煎の仕方が豆とあっていないんだわ)
「お父さま……」
そう言いかけたとき、母親がテーブルの上にあったお菓子を、セシリアの口に突っ込んだ。
「んぐっ……もぐ、もぐ」
「ここはおうちではないのよ? いろんな人がいるのよ?」
やさしい声色でそう言った母親だが、セシリアに「余計なことを言うんじゃない」という圧力をかけているのは間違いない。目が笑っていなかった。
「おうちに帰ってから、ゆっくりとお話をしましょうね」
「……はい」
コーヒーのことを伝えたかったが、ここには商会長もいる。いきなりセシリアが語り出したら驚くだろうし、エレノアが言っていた未来視や過去視についても知られてしまうかもしれない。となれば、ここは母親が言うようにおとなしくしているのがいい。
(誰がこんな設定にしたのかしら? でも『こどいや』の制作関係者には感謝だわ)
残念なことに、フェルトンの街の人はそれをうまく生かせていない。
(苦いお茶と言われてしまうのはもったいないわね。きっと焙煎の仕方が豆とあっていないんだわ)
「お父さま……」
そう言いかけたとき、母親がテーブルの上にあったお菓子を、セシリアの口に突っ込んだ。
「んぐっ……もぐ、もぐ」
「ここはおうちではないのよ? いろんな人がいるのよ?」
やさしい声色でそう言った母親だが、セシリアに「余計なことを言うんじゃない」という圧力をかけているのは間違いない。目が笑っていなかった。
「おうちに帰ってから、ゆっくりとお話をしましょうね」
「……はい」
コーヒーのことを伝えたかったが、ここには商会長もいる。いきなりセシリアが語り出したら驚くだろうし、エレノアが言っていた未来視や過去視についても知られてしまうかもしれない。となれば、ここは母親が言うようにおとなしくしているのがいい。