大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 セシリアもケビンと一緒に子どもたちにさとうきびを手渡した。これほどの子どもたちを目にするのは、新鮮だった。特に同じような年頃の子は、仲良くできるかなと気になってしまう。
 エレノアがさとうきびを食べてみせると、子どもたちも真似をする。そしてすぐに「あま~い」「おいしい」と言った声があがる。
「この状態では料理には使えませんから。汁を取り出してぐつぐつと煮詰めて固めます。それがみなさんにやってもらいたいことです」
 早速、刃物を使える子どもたちは、エレノアの教えに従って外皮を剥きはじめた。今日は、さとうきびの外皮を剥いてから細かく切り、それをぎゅっと絞って汁を集める。刃物がまだ使えない子どもたちは、汁を絞る役で、皮が剥かれて白い繊維が出てくる様子を興味深く見つめている。
 そうやってみんなでわいわいと作業をしていると、手持ち無沙汰になった男の子がセシリアのところに近づいてきた。
「おい」
 見たところ、同じくらいの年だろう。
「おまえ、年はいくつだ?」
「こら。マイク。お嬢様になんて言葉を!」
 慌てて駆けつけてきたのは、この中では一番年上の女性のキャシーだ。まだ歩くことのできないエミリーをおんぶしている。
「す、すみません。お嬢様。マイクが失礼な態度を……」
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