俺様御曹司は姉御肌で破天荒な美女を堕とせるか?
後は箱の方だが、これは健一に任せている。

箱は一番余裕があるし、社長は中年女性で若い見目のいい男性が大好物なのだ。

わんこ系で母性本能をくすぐるイケメンの健一は社内でも年上のお局様やうるさ型に可愛がられている。

健一にしっかり言い含めて、箱代で全体の金額を下げたいと思っているので何とか一番安価にしかし上品な感じになるような提案してもらうように言ってある。

そしてその日の夕方2パターンの見積もりを出して、明日の朝いちばんで上司にOKを貰えば、研吾との打ち合わせの時間に間に合わせることができる。

その日は家に帰って祖母の美味しいご飯を食べてゆっくり眠った優依は、次の日に無事に決済をもらって、今は結城グループの本社に打ち合わせに来ている。

健一も一緒だ。

研吾を見てかなり引いている。

そりゃあそうだろう眉目秀麗の御曹司は男でも口パクになるようだ。

モデルや俳優も顔負けだ、いや結城グループの御曹司分がプラスされているので、研吾の勝ちだ。

ぽかんと開けた口元に優依は笑いがこみ上げる。

なのでこそっと耳元で呟いてやった。

「佐藤君、口閉じてしっかりしなさい。挨拶はどうしたの?」

慌てて名刺を差し出して

「こ、こんにちは。優依しゃんの下についている佐藤健一と申し上げます」

とカミカミの挨拶をする。

“お前は新入社員か”と突っ込みを入れたくなったが

研吾が噴き出して大笑いしてくれたので

「何言ってんの、先輩として恥ずかしいよ、佐藤君。結城さん申し訳ありません。変な後輩で…」

「いやいや、先日の話の彼ですか?」

と小さな声で優依だけに聞こえるように呟いた。
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