俺様御曹司は姉御肌で破天荒な美女を堕とせるか？

謝りながら祖母の膝に縋りついて泣く優依に

「何言ってるの優依ちゃんがいてくれたから
おばあちゃんは幸せだったんだよ。
ここまで元気に頑張ってこれたのも
優依ちゃんがいたからだよ。
お母さんとこの家に来てくれた４歳の
優依ちゃんの可愛かったこと、今でもはっきり
覚えているわ。
お母さんに言われていたんだろうね。
玄関入ったところでしっかりと頭を下げて
“おじいちゃんおばあちゃん今日から
宜しくお願いします！“と言ってニコッと
笑ってくれたんだよ。覚えてる？」
　
「うん、お母さんがちゃんと挨拶
するのよって言って、前の日に二人で
何回も練習したんだ」

「そうなのね。ほんとに可愛かった。
三年生の時にお母さんを亡くしてしまって
悲しかっただろうにこんなに立派に
育ってくれて。優依ちゃんの明るさに
おじいさんも私も助けられたんだよ」

そう言って優依の背中をさすっていた。

「でも、ここを出て行っちゃうんだよね。
どうしても？優依一人になっちゃうよ」

「おばあちゃんがいつまでもここにいれば
優依ちゃんはお嫁にも行けなくなるでしょう
幸い研吾さんといういい人ができたし、
もうおばあちゃんは優依ちゃんの事は
心配しなくても研吾さんに任せていられる
から安心して施設に行ける。優依ちゃんも
研吾さんと一緒に住んでもいいし一人で
暮してもいいし優依ちゃんのいいように
すればいいんだからね。
いつでも結婚できるように料理は仕込んで
あるんだから一人でも大丈夫よ。
今度の優依ちゃんの休みの日に一緒に
施設を見に行ってくれる？」

「もう決めたんだね。おばあちゃんは
頑固だからなあ。こうと決めたら
変えないよね。
研吾も何にも言わないんだから、
明日文句言ってやる」