俺様御曹司は姉御肌で破天荒な美女を堕とせるか?
“言い出したら聞かないわ、この俺様御曹司め”と内心舌打ちしながらも、話し出す優依

「4人でいるとあるあるなのよね。
マリはあの通り守ってあげたくなるような
可愛い系の美人でしょ、穂香もそんな感じで
この二人が一番モテるんだけど菊枝は一度
会ったことあるよね知的な美人さんで
私は元気溌剌のにぎやかし要員。
たいていは菊枝がすげなく断るのよ。
それで引き下がるんだけど、ある時
オイスターバーへ全員二十歳になった
お祝いに4人で初めてお酒を飲みに
行ったの。そこで4人の男子学生に
絡まれたの。いつもの様に菊枝が冷たく
あしらっても引かなかったんだよ。
その内の一人がマリの手を引っ張ったんだ。
マリはハイチェアー から転げ落ちそうに
なって私が頭にきて
“相手になるわよ。顔かしなさいよ”って
言って外のホールに4人を連れだしたのよ」

「4対1じゃないか。なんでそんな危ない事
するんだ」

「もう済んだことよ。怪我もしなかったわ。
だいたい4人のうち2人は気の弱そうな
男子で相手にするのは後の2人だったのよ。
外に出て靴を脱いで出てきた一人に
廻し蹴りで首の横で寸止めしてやったの」

「廻し蹴りって優依、空手かなんか
習ってたの?」

「中学校から短大卒業するまでね。
段持ちよエッヘン」

といつものどや顔ポーズ

「エッヘンじゃないだろう。有段者なら
うかつに手は出せないだろう」

「そうよ、ただし正当防衛なら大丈夫。
それにね。可愛いおとなしい顔の穂香は
護身術の有段者。だから穂香も私の横に
靴を脱いで並んでポーズ決めてた。
そして言ったのよ“私達二人とも有段者
だからこっちからは手は出せないのよね。
だからかかって来なさいよ”と言って
人差し指をクイクイとまげて
カモーンポーズしたのよ。めちゃくちゃ
カッコよかった。そしたらすかさずマリが
“ねえ今度は骨折位にしておいてね”って
言ったの。私と穂香の脱いだ靴とバックを
胸に抱えながら。その横で菊枝は警察に
電話してた。すごい連係プレーでしょう?
相手はもうほとんど戦意喪失してた。
周りの野次馬客は拍手喝采でやれやれと
はやし立ててたけど。
結局マリを引っ張ったことを見てた何人かが
証言してくれて、その4人は警察に
連れていかれた。もう夜遅かったから私達は
次の日警察に行って事情を聴かれたけどね」

「恐ろしいなお前たち。なんで空手の事
黙っていたんだ。知らなかったよ」

「だって女が空手の黒帯って引くでしょう?
それにもう6年もやってないし、
廻し蹴りも出来ないよ。でもあの家に
一人で暮らしてても不安じゃない位には
まだやれるかな。穂香はまだ習ってるよ。
だから外国でも一人でさっさと出掛けちゃう。
見た目は可愛いくてふわっとしてるから
守ってやりたくなる雰囲気なんだけど
実際は頼りになるんだよね」

「へえ、穂香さんに会ってみたいな。
優依の親友でまだ会ってないのは
穂香さんだけだもんな」

「何よ。自分は爺さんにでもやきもち妬くくせに、
私の親友に興味持ってんの?
空手チョップお見舞いするよ」
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