俺様御曹司は姉御肌で破天荒な美女を堕とせるか?
セントラルパークを気に入った優依は次の日研吾をセントラルパークの北のほうまでレンタルバイクで行ってみようと誘った。

バイクに乗るような服は持ってきていなかったので急遽スポーツウエアーを調達してセントラルパークを自転車に乗って散策した。

自転車専用レーンがあり車はパーク内は通行できないので広いパーク内を気持ちよく走ることができる。

桜の季節も終わり5月末の新緑の緑が目に痛いほどの鮮やかさで通りを彩っている。

きらきらと陽の光を受けて木々も輝いている。

そんな木々の間を風が駆け抜けてくる気持ちよさに酔いしれて自転車を漕ぐ足の力が思わず緩んでふらっとしていると

「優依、大丈夫か?ちょっと休もうか」

と研吾が心配そうに声をかける。

「大丈夫、あまりに風が気持ちよくて
気が抜けちゃった」

そういってケラケラとご機嫌な笑い声をあげる優依が眩しくて、研吾は胸の奥が疼いた。

もうホテルに取って返して優依を部屋に閉じ込めたくなる。

でも心底楽しそうな優依の笑顔を見れば、自分の欲望は封印しなければと理性を取り戻す。

目の前に中世のお城が現れた。

ベルヴェデール城だ、優依は目を丸くしている。

都会のど真ん中の公園に可愛いお城があるなんてその存在を知らなければびっくりするだろう。

優依は湖の真ん中に掛けられたボウブリッジが湖と緑の木々を背景に浮かぶその姿にも感動していた。

色々なものが混在するセントラルパークはそこだけが一つの都市のようだ。

セントラルパークは優依のニューヨークでの一番のお気に入りの場所となった。

新婚旅行は2週間もあったのに楽しい日々はあっという間に過ぎ去る。

苦しくつらい時間は永遠に感じるのに、理不尽だと言って愚痴る優依が可愛くて可笑しくて研吾は優依を愛さずにはいられなかった。
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