隠れる夜の月
「はい……入れてください」
ちゅくり、と切っ先が入り、一拍の後、一気に突き入れられる。
いちばん奥まで彼の熱が満ちていく――何度も経験してきた感覚なのに、今夜はまるで別物に感じた。
「っ……三花、気持ちいい?」
「ん、ん……はい、すごく……っ」
「俺も――三花、いつもより熱くて柔らかい。いっぱい絡んでくる」
動くよ、と言われた直後、律動が始まる。普段はどちらかといえばゆっくりなのに、今夜は最初から激しい。
「あ、あんっ……熱い、ふかい……あぁっ」
「三花、可愛い……もっと啼いて」
「あぁん、あっ、そこ、いい……イイっ」
「ん、ここか?」
「あんっ! そん、なにしちゃ――あぁぁっ」
拓己がナカで動くたび、身体だけでなく心も掻き混ぜられていくようだった。
快感だけではない感覚が、いつも以上に深い場所まで届いてくる。
「みか、三花……っ」
「たくみ、さん……あん、拓己……っ」
抱き締められ、髪を撫でられ、唇を奪われながら、繰り返し名前を呼ばれる。
三花もそれに応えて、何度も拓己の名を呼んだ。
愛している。その想いを、呼び合う声と、交わる身体で伝え続けた。
自分ではもうどうしようもないくらい、体が熱を帯び、鼓動が速くなる。
指を絡め、肌を密着させ、身体の境界が溶けてなくなるほどに、深く結び合った。