隠れる夜の月
くちゅ、くちゅという水音が耳に届く――自分が溢れさせているものの音だと気づき、恥ずかしさで顔が焦げそうだった。けれどそこから中へと侵入してくる何かの感触に、全神経が集中する。
「痛い?」
拓己に問われて、その何かが彼の指であると察した。
異物感はあるものの、痛みや苦しさはない。
「……いえ、痛くはない、です」
答える声が妙に掠れていた。どんな表情をしているのかも今はわからないが、至近距離でこちらを見る拓己が、ゴクリと唾を飲み込んだのはわかった。
入れられた指が唐突に、内側を撹拌し始める。長い指が壁に擦れる感覚に声が抑えられない。
「あ、あっ、あぁっ」
拓己の手に脚を広げさせられ、指を二本に増やされる。さらに奥へと入り込んできた指にある一点を押された瞬間、三花は背を反らして叫んだ。
「あぁぁっ!」
「ここがいい?」
確信的に尋ねられて、コクコクとうなずくことしかできない。その後はただ、拓己に与えられる快楽に溺れた。
絶え間なく襲ってくる気持ち良さが、突然、爆発寸前のごとく膨れ上がった。
「あ、だめ、なんか……っ、や、こわい……」
「怖くない、そのまま流されていいから」
いって、と頬を擦られながら囁かれ、本能の欲求に三花はもはや抗えなかった。
手足をもがかせながら、快感に押し流されるままに叫び、初めての絶頂を知る。