冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す

「えー、別に勝負下着じゃなくても、新しいの買っとけばいいじゃん。いざそういう時になったら後悔するよ、絶対」
「……そっか」

 そういえば、下着もろくに新調してなかったな……。ゴムが緩んだりはしていないけれど、こういうタイミングでもなければ買い替えなさそうだし、ちょうどいいかも。

「わかった。とりあえず着替えてこれ買うから、ちょっと待っててね」
「うん。ゆっくりでいいよー」


 無事にワンピースを購入し、その後で下着も買った。ごく普通の、自分でかわいいと思ったパステルカラーの上下セットを色違いでふた組。

 別に神馬さんに見せるためでなくても、新しい服や下着を買うのってやっぱりテンションが上がるなと、忘れかけていた気持ちを取り戻した気分だった。

 女同士でショッピングするのもよく考えれば久しぶりで、お喋りしながらぶらぶら歩いているだけで楽しい。

 神馬さんが生活費や弟の学費を負担してくれているから、私が食堂で働いた分のお給料からも弓弦に十分な仕送りができ、罪悪感を抱かずに済んでいるせいもあると思う。

 ちなみに弓弦は修学旅行にも先週無事に行ってきて、友達と楽しそうに青春している写真がいくつも送られてきた。

 その姿を見られただけでも、あの時神馬さんの話に乗る決断をしてよかったと思う。

< 114 / 211 >

この作品をシェア

pagetop