冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す

「そういえばさ、具体的にはいつ結婚するの? 式の予定とか」

 買い物を済ませ、休憩のために入ったカフェで、梓が不意に尋ねてきた。

 すっかり油断していたのでギクッとしたが、頭の中で必死に言い訳を探す。

「とりあえず、お父さんが出所してから……とは思ってる。結婚式をやるかどうかはわからないけど、たとえ籍を入れるだけでも、家族全員でお祝いしたいじゃない?」

 父の刑期はまだ四年も残っている。もしも本当に冤罪だとしたら、私たち家族は本当に大切な時間を奪われているということだ。

 深く考えたら落ち込むだけなので、極力考えないようにしているけれど……。

「そっか。神馬さんも賛成ならそれが一番だね。気が早いけど、琴里の花嫁姿見るの楽しみにしてる」
「ありがとう」

 そんな日が来ることは永遠にないって知ったら、梓も弓弦も、きっと怒るよね。

 自分の選択を後悔はしていないけれど、いつか神馬さんとの関係に終わりが来ることを想像すると、胸の奥にずきりと、経験したことのない痛みが走った。

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