冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す
おずおず視線を彼に戻すと、うっとうしそうに髪をかき上げる姿が官能的でつい見とれてしまう。彼が再び四つん這いになって、私を組み敷いた。
けれどすぐに体を重ねるわけではなく、こちらの緊張を察したように、優しく抱きしめてキスをしてくれた。ぴったり寄り添った素肌が温かい。
「……きみを抱く前に、これだけ伝えさせてほしい」
真剣な目でそう言った彼は、私の手に自分の手を重ね、指を絡めて握りしめた。
「好きだ」
そのストレートな言葉に、胸が詰まるほどの幸福を感じる。けれどその裏で、真に受けちゃダメだと言い聞かせる自分もいた。
いつも、嘘と本当が混じり合ったような会話を繰り返していたから、これが彼の本心なのか自信がない。甘い雰囲気に流されている可能性も否定できない。
……だけど、その言葉が嘘だとしても、私は彼を拒めない。
だって私の方こそ――。
「私も……鏡太郎さんが好き」
「琴里……」
「鏡太郎さんの全部が欲しい。他の誰にもあげない」
そう言うと、彼の首に腕を回してギュッと抱きつく。鏡太郎さんはフッと笑みをこぼし、微笑ましそうな声で言った。
「……やっと、ワガママになってくれたな」
「鏡太郎さん……」
「家族のために強くあろうとするきみの強さや明るさは魅力的だし、俺もきみのそういう内面の美しさに惹かれた。でも、俺はそんなきみがありのままの自分を見せられる相手でいたい。笑顔も涙も、かわいいわがままも……こうした、あられのない姿も」