冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す
受け止める覚悟……二年前とは状況が違う……。
ふたりの言葉の端々から、琴里に新しいパートナーがいるのでは、という雰囲気を感じ取る。もしそうなら、俺が訪ねてくるのは確かに迷惑だろう。
しかし、相手の男が本当に琴里を幸せにできるのかは、甚だ疑問だ。琴里は世間知らずなところがあるから、騙されているのでは?
一体彼女はどんな男と――。
まだそうだと言われたわけではないのに、勝手に嫉妬心を膨らませてやきもきしていた時だった。コソコソ相談していたふたりは覚悟を決めたように「うん」と頷くと、一方のご婦人がバッグから一枚のはがきを取り出した。
「これを見て、それでも会いに行く覚悟があるのなら、あたしたちは止めないわ」
それは今年の正月、紅林夫人に届いたらしき年賀状だった。差出人の名前は村雨琴里で、パートナーの名前はない。
住所は府中市になっていた。府中と言えば、琴里の友人の梓さんが農業をしている土地だ。
琴里は彼女を頼ったのか……?
しかし、だからといってパートナーがいないという証拠にはならない。
結婚前からの知り合いには旧姓で出すという人もいるだろう。ということは、まさか裏には結婚式の写真が……?