冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す

 彼女たちに言われた〝覚悟〟を自分に問いつつ、はがきに触れる。

 琴里がすでに新しい人生を歩んでいるとしても、俺にとって特別な女性であることは変わらない。

 今でも愛しているからこそ、前に進むためにどんな運命でも受け入れなくては。

 意を決して、はがきを裏返す。

 そこにはウエディングドレス姿の琴里もライバルの男性の姿もなかったが、それ以上に信じられない存在が、俺の目に飛び込んできた

 小さくてふにゃふにゃとした赤ん坊が、ふたり……キリン柄の布団の上で、思い思いに転がっている写真だ。

「村雨、(かい)(ゆい)……生後、六カ月?」

 写真に添えられた彼らの名前を見ても、事態が呑み込めない。

「あたしたちも、わざわざ父親が誰かなんて聞かないけどさ……」
「琴里ちゃん、ジンちゃんにも言ってなかったんだね。こんなにかわいい双子ちゃんのこと」

 二年前とは状況が違うとは、そういうことだったのか……。

 完全に理解したとは言い難いが、琴里が双子の母親になっているのは、どうやら間違いない事実のようだ。

 ……正月で生後六か月ということは、那須の旅館で過ごした濃密な時間が関係あるのではないだろうか。

 避妊はしたつもりだが、何度か理性を飛ばしていたから完璧だった自信はない。

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