罪の味をあなたに注ぐ
 フェンスを下り、校庭の砂に尻もちをつく。

 そこから見回りの警備員にバレぬよう三階のあなたが待つ場所に向かう。

 階段を音を立てずに登る。

 抜き足、差し足、忍び足。

 徹底してバレぬよう移動する。

 今日は、気分が高鳴っているから不安ではある。

 何とか三階に着き、教室の前に立つ。

 内側から黒いカーテンを付け、外から見られないようにする徹底ぶり。

 ここは最上階の端にある教室。

 空き教室だから警備のマークがされていない。ここに来たらもう安心なのだ。

 ドアを開ける。


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