白いカーネーション
その日、ベッドの中に入って見た天井。

私が、小学生の頃この家にやってきて、高校を卒業するまで、この天井を見ていた。

不思議なのは、自分の部屋だった頃とは全く違っているのに、天上を見ると、この家に帰ってきたと、しみじみ思ってしまう。


年老いた祖父母。

私が帰って来て、嬉しそうにしている祖父母。

本当ならば、私に両親がいて、祖父母の面倒をみるはずなのに、それもない。

祖父母とて、その分苦労しているのだ。


だからと言って、大学を辞めてこっちに戻って来ようとも思えない。

高卒では、あまりいい就職先は見つけられないようだし。

何より、自分だけでは生きていけないだろうと、思っていた。


助けたいけれども、自分に力がなくて、助ける事ができない。

それも仕方ない。

私はまだ大学生なのだからと、自分に言い聞かせて、その日は目を閉じた。

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