コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
皆が口々に話始めると混乱に陥るので先ほど
代表でサモネアに話すように促した。

「はい、ここは気候がいいので作物は
よく育ちます。食べ物は皆何とか
自給自足で頑張っています。
ただ、他国との交易ができていないので、
自然界では手に入らない布や農耕の鍬や
鋤、木を切り出すための斧、剣やナイフ、
包丁などが、かなりすり減ってしまって
います。釘もないので家を建てることも
難しく、皆掘っ立て小屋に住んでいます。
昔は山から切り出した石や土をこねて
焼いたレンガで家を作ったのですが
煉瓦は何とか皆で作り出してはいる
のですが、石は切り出す道具がないので
できないのです。本当はリリーデイア様が
お帰りになるまでに宮殿を建て直した
かったのですが、この通り何も
できていません」

「交易の相手国は、どこの国
だったのですか?」

「手漕ぎボートで2時間、モーターが
あれば1時間くらいで行けるのですが、
向こうに見えるテレジア共和国とです」

サネモアは南東の方角を指し示した。

リリーは気が付かなかったが、
はるか向こうに陸や山が見える。

それがテレジア共和国らしい。

テレジア共和国は平和を愛する国王が
今まで治めていたのでカメリアに
干渉することはないが、手を差し伸べる
こともなかった。

真珠や果物、新鮮な貝などを買って
もらってカメリアでは取れないものや
作れないものを買っていたそうだ。

今、この国にはどのくらいの国民が
暮らしているのかと聞いたら、ここ王都が
北西の島の最端になり一番広い。

サモネアは王都に住む民のまとめ役
だそうだ。

あとは北地区、西地区、南地区、東地区、
中央地区と大きく分けて6地区に
分けられている。

それぞれの地区にはまとめ役と、その下に
いろいろなことを決めていく世話役と
言われる人が5人ほどいるらしい。

全体の会議が必要な時は、持ち回りで
各地区で開かれるようだ。

乗り物はロバだったり農耕馬だったり、
馬車や荷車などもあるという。

とてもしっかりと管理されており、
父親の思惑通り皆が力を合わせて何とか
生き延びていてくれたらしい。

真珠の養殖も5年位前から始めたそうだが
攻め込まれて撃ち込まれた大砲が海にも
かなり落ちたので北の海は使い物に
ならないという事で不発弾が爆発する
かもしれないと皆は恐れている。

水中で爆発しているときがあるらしい。

そんな時にはたくさんの魚が浮いている。

でも北側の断崖絶壁からは海には
降りられないので南からいかだのような
もので、魚の回収に当たるらしい。

でもここ5年程はそんな爆発もないという。
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