ねぇ、あのさ *女の子目線*

「...そっか、分かった...ばいばい」

私は鞄を手に取り、逃げるように教室を出た。

心臓が、ドクドクと鳴っている。

もちろんそれは、悪い意味で。

ふ、と息が洩れる。

視界がぼやけた。

つー、と熱いものが頬に伝う。

ねぇ、やっぱり、引き止めればよかったのかな。

別れたくなかった。

ずっと手を取り合っていたかった。

ねぇ、湊。

なんで好きじゃなくなっちゃったの?

私のどこが気に入らなかったの?

お願い、教えて。

だれか、教えてよ。

失恋って、こんなに辛いものなの?

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